外国人の雇用状況の届出義務

令和4年より外国人労働者が入国管理局にて在留期間許可申請を更新する際、
入国管理局は当該労働者の「外国人雇用状況届」の届出状況照会を行うことになりました。
そこで今回は、改めて外国人の雇用状況の届出のポイントを確認します。

外国人雇用状況の届出制度は、雇用対策法(平成19年10月1日施行)に基づき、
外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援などを目的とし、
すべての事業主に、外国人の雇入れと離職時に、氏名・在留資格・在留期間などを確認し、
厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けています。

届出対象となる外国人の範囲

対象者は日本の国籍を有しない、事業主に雇用される外国人労働者
(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く)です。

「特別永住者」(在日韓国・朝鮮人等)は、特別の法的地位が与えられているため、
外国人雇用状況の届出制度の対象外とされています。
「永住者」は届出が必要です。

※留学生が行うアルバイトも届出の対象となります。
届出にあたっては、資格外活動許可があるかの確認を行いましょう。
出入国在留管理庁により、本来の在留資格の活動を阻害しない範囲内(1週間当たり28時間以内など) で、
相当と認められる場合に報酬を受ける活動が許可されます。

 

届出方法

 外国人労働者が雇用保険の被保険者となる場合とならない場合で手続きの方法が異なります。


 ※令和2年3月1日以降に、雇入れ・離職をした外国人の届出においては、
在留カード番号の記載が必要となりました。

 

罰則について

「外国人雇用状況届」をハローワークへ提出していない場合、指導・勧告の対象となるとともに、
30万円以下の罰金を課せられることがありますので、注意が必要です。

ただし、氏名や言語によって、その人が外国人であると判断できないケースであれば、
確認・届出をしなかったからといって法違反を問われないこともあります。

雇用保険の被保険者とならない場合、ハローワークへの提出が漏れてしまうケースがよく見受けられます。
この機会に届出忘れがないかご確認されてみてはいかがでしょうか。

 

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≪2022年7月1日発行 マロニエ通信 Vol.233より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie