過重労働による健康障害を未然に防ぐための企業対応

令和2年度における長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が行った
監督指導結果が厚生労働省より発表されました。
監督指導を実施した24,042事業場のうち、
過重労働による健康防止措置が未実施として是正勧告を受けたのは4,628事業場(19.2%)、
対応不十分として指導票が交付されたのは、9,676事業場(40.2%)にのぼりました。

厚生労働省では過重労働による健康障害を未然に防ぐため、
時間外・休日労働時間の削減年次有給休暇取得促進や事業場における健康管理体制の徹底等を推進しています。
また、やむを得ず長時間の時間外・休日労働を行わせた労働者に対しては、
医師による面接指導を実施し適切な事後措置を講じることが重要です。

本稿ではこの長時間労働者への対応の詳細について解説いたします。

 

長時間労働者に対する面接指導が義務づけられている理由

事業者には、1か月80時間を超える時間外・休日労働を行い、疲労の蓄積があり面接の希望を申し出た労働者に対して、
医師(産業医)による面接指導を行うことが義務づけられています。

長時間にわたる過重な労働は、疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられ、
医学的知見により、脳・心臓疾患との関連性が強いとされています。
“1か月80時間超”という長時間労働の基準については、
脳・心臓疾患の労災認定時の基準でも用いられているとおり、健康障害を引き起こすリスクが高いため、
面接指導により健康状態をチェックすることにより、過労による疾病を未然に防ぐことを目的としています。

 

長時間労働者に対する面接指導の流れ(研究開発業務・高度プロフェッショナル制度適用者を除く)

長時間労働による、健康リスクの高い労働者を見逃さないために、次のような対応が必要となります。

多くの企業でリモートワークの頻度が高まり、顔を合わせて仕事をすることが減少しています。
労働者の体調の変化に気づくことが難しくなっていると考えられますので、
労働時間の適正把握に努め、労働者の健康を管理することがますます重要といえるでしょう。

 

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≪2021年10月1日発行 マロニエ通信 Vol.224より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie

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