育児休業給付金受給延長申請の特例

コロナウイルス感染症に関する社会情勢に対応するため、育児休業給付金の受給期間延長に
関する事項が一部改正されました。

今回は、その改正内容について解説いたします。

[Point1]  育児休業給付金の受給延長とは

育児休業給付金は、原則子どもが1歳到達時まで受けることができます。
ただし、保育園等の利用の申し込みを行ったが保育が実施されない場合など、
一定の条件を満たす場合に限り6か月ごとの延長を行うことができ、最大2歳到達時まで
給付金を受けることができます。

当該理由の場合、延長の申請時には保育園入園の「不承諾通知」を添付する必要があります。


[Point2]  改正の背景

4月などに保育園等への入園が決定し、職場復帰を行う予定であった方が、この度の
コロナウイルス感染症の影響で保育園が休業し、子どもを預けることができず職場復帰できない
という事態が起きています。

そのため、「不承諾通知」がない場合でも一定の条件を満たせば、育児休業給付金の
受給期間を延長できるようになりました。


[Point3] 給付金受給延長を行うための要件等

1、自治体の要請により、保育園等が休園する場合
 ●受給延長の可否
  原則、給付金の受給延長が可能です。
 ●必要書類
  ・自治体の休業要請通知
  ・入園決定通知書

2、保育園等が自主判断で休園する場合
 ●受給延長の可否
  所轄ハローワークごとの判断となります
 ●必要書類
  ・入園決定通知書
  ・従業員本人の疎明書
  ・保育園等の休園の案内文(任意)

3、従業員の判断で子供を保育園等に通わせない場合
 ●受給延長の可否
  従業員自らの判断で子供を預けない場合は、給付金の受給延長はできません。

一度延長申請が認められれば、従来通り1歳半または2歳到達時まで、6か月間の受給延長が認められます。
また、1歳・1歳半・2歳到達などの延長期限範囲内であれば、復帰予定日を変更・延長し、
復帰日の前日まで給付金を継続して受給することができます。

※改正点の情報は4月6日現在の情報に基づくものです。

—————————————————————————————————-
2020年5月1日発行 マロニエ通信 Vol.207より≫
https
://www.arcandpartners.com/info/maronie