労働時間の考え方

労働基準法改正により、2020年4月から中小企業でも時間外労働の上限規制が適用されます。
そこで、あらためて労働時間について考えてみましょう。

[Point1] 時間外労働の上限規制とは

時間外労働の限度時間は原則月45時間年360時間とし、
特別な事情がある場合でも年720時間単月100時間(休日労働含む)
複数月平均80時間(休日労働含む)とされています。

[Point2]  労働時間の考え方と事例

労働時間とは使用者の指揮命令下に置かれている時間です。
次の事例は労働時間に該当しません。

研修・教育訓練の取扱い
→参加が任意であり、不参加によって業務遂行ができないなど事実上参加が強制されていない場合の
研修・教育訓練の時間
※社内であらかじめ取扱いを明確化しておくことが望ましいです。

仮眠・待機時間の取扱い
→その時間に電話対応をする必要がなく業務を行うこともない場合の仮眠時間

労働の前後の時間の取扱い
→制服や作業着の着用が任意であったり、自宅からの着用を認めている場合の更衣時間

直行直帰・出張に伴う移動時間の取扱い
→移動中に業務の指示などがなく、自由に利用できる場合の移動時間

[Point3] 労働時間等設定改善法の改正

事業主等による適切な労働時間の設定を促進する法律にも、長時間労働につながる
取引慣行を見直すための改正が加わりました。

具体的には、以下の2点です。
• 著しく短い納期の設定や発注内容の頻繁な変更を行わない
• 発注の平準化・明確化など発注方法の改善を図る

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2019年12月1日発行 マロニエ通信 Vol.202より≫
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