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先日、米国税理士資格の継続教育セミナー受講のため、久しぶりにシカゴに出張してきました。
今年はトランプ税制改革により大幅に税法が変わり、
税率や課税標準のみならず、申告書の様式までも一斉に変わりました。
全米からの参加者も、これまで以上に真剣な表情だった気がします。
一方、仕事以外の面で感じたのは、一段とスマホ利用が進んでいることです。
例えば市内での移動ですが、私自身も最近はUBERばかりで、タクシーは殆ど使いません。
スマホのアプリで空車を呼び出しますが、目的地までの所要時間、予想運賃(タクシーよりずっと安い!)、
ドライバーの名前と格付け(利用者が点数を付け、公開されている)が予め分かります。
そして白眉は目的地到着時。
予め登録してあるクレジットカードで自動決済されるため、現金もカードも必要ありません。
これに慣れてしまったら、タクシー利用は苦痛になるほどです。
また、滞在ホテルのルームキーも、ホテルチェーンのスマホアプリを利用したものでした。
鍵やカードを差し込むのではなく、ドアノブ付近の接触面にアプリをダウンロードしたスマホを近づけるだけ。
必ず持ち歩くスマホと別にホテルキーを持たないで済むので、便利だと感じました。
そして仕事の話に戻るのですが、セミナー中に同時開催されたEXPO(展示会)で
税務/会計に関わる様々なベンダーがブースを出しており、ここでもスマホアプリの存在感が大きかったです。
米国では、日本よりかなり早く確定申告用のPCソフトウェアが納税者の間で浸透していました。
そして近年では、更にスマホアプリにもなっているわけですが、それがAIも搭載したモデルになりつつあります。
具体的には、情報入力時にポップアップしてくる質問に音声で応えれば、
アプリの方で認識・判断して、申告書作成作業を進めてくれます。
現段階では、音声だけで確定申告の全過程を終了できるアプリはないようですが、
開発されるのは時間の問題と感じています。
税務に限りませんが、付加価値の高いサービスを提供できない専門家は淘汰されていく未来が見えて、
身が引き締まる思いでした。
≪2018年10月1日発行 マロニエ通信 Vol.188より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie