2018年05月10日 (木)

仕事における「自由」とは何か? 裁量と管理のバランスが必須

学生から社会人になった時、自由を失ったように感じた人もいるのではないでしょうか。

会社に行かなければならない、会社に居なくてはならない。

金銭的な自由を得ても、時間は拘束されてしまうもの。

たしかに仕事というのは自分の時間をお金に替えるという面もあります。

多くの仕事では始業と終業の時間が決まっています。

フレックス制を導入する企業も増えてきましたが、まだ一般的ではなく、フレックス制が難しい業界も多いでしょう。

 

様々な面で働き方そのものが見直されている時代。

長時間労働の撤廃、時短勤務の導入、プライベートの充実などが重要視され、

昔のように「24時間働けますか」という時代ではなくなりました。

 

そこで今、話題となっているのが裁量労働制

労働時間を個人で管理する働き方です。

何時に出社して何時まで退社はできないという拘束時間があるわけではなく、

「〇〇時間、働いたとみなす」という考え方。

業務を遂行するための時間管理は個人に委ねられるということです。

しかしこれを「自由になる!楽になる!」と捉えるのは早計でしょう。

 

また、テレワークも注目されています。

弊社では、昨年からフレックス制を、今年の4月からテレワークを導入しました。

基本的には出社の必要がなく働く時間もフレキシブル

しかしこの働き方には向き不向きがあると考えています。

重要なのは「自己管理能力」

時間と成果の自己管理ができないと仕事が進まない、もしくは働きすぎてしまうという壁にぶつかるのです。

 

★DSC_2598_済20180510

 

当然のことながら求められる成果や業務まで自分で決められるわけではありません。

一定の成果を上げるためのルートが自分で決められるようになるだけです。

だからこそ自己管理が必要で、心の自由は減るかもしれない。

「自由は不自由の中にある」という言葉があるように、

完全なる自由の中にいると、すべてが自分の責任となり、

何もかも自分で決めて、結果を自分で負うものです。

それはある意味不自由なのかもしれない。

自由になり楽になれるという印象もあるかと思いますが、一概には言えません。

 

裁量労働制もテレワークも個人事業主ではありません。

会社として機能する方法を確立しなくてはならないのです。

 

テレワークをうまく進めるためには、一定の管理が必須と考えています。

労働時間の報告、さらに社内コミュニケーションや評価方法も改めなくてはなりません。

出社する人としない人の間で不公平感が生まれたり、情報共有が疎かになっては成り立たないからです。

 

こうした動きは政府の提言を待っていては遅すぎます。

各企業が自主的に進めていくべき問題です。

働き方改革と言っても何から手をつけるべきかわからないという企業がまだまだ多く、

長時間労働による問題がなくならないように、

政府の動きを待っていては生き残れない企業も出てくるでしょう。

これからも弊社でチャレンジしている働き方改革の成功例や失敗例を、

どんどんお伝えしていきたいと思っています。