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平成27年12月より施行されたストレスチェック制度。
今年で3年目を迎えましたが、その実態はうまくいっているのでしょうか。
日本生産性本部が行った企業への聞き取り調査によって、
「心の病」が10~20代(27.9%)で急増していることが分かりました。
前回の調査に比べ、働き盛りである30代(32.6%)、
40代(35.8%)が多くを占めていることに変わりはありませんが、
10~20代については10ポイント以上の上昇という結果になりました。
ストレスチェックの実施状況については、各社の平均受検率は約90%と高水準であり、
そのうち高ストレスと診断された方は10.3%に上りました。
しかし、実際に面接指導を受けるのは本人の希望次第のため1.3%にとどまりました。
※公益財団法人日本生産性本部 第8回『メンタルヘルスの取り組み』に関する企業アンケート調査結果より
【Point1】労働者のストレス増大
昨今の働き方改革の動きにより、長時間労働の是正が大きなテーマとして掲げられ、
労働者はより短時間でより多くの仕事をこなすことを求められるようになりました。
厚生労働省が実施した労働安全衛生調査によると、
現在の仕事や職業生活に関することで強いストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は59.5%で、
前回調査(55.7%)に比べ増加傾向にあります。(図1)
強いストレスとなっていると感じている事柄としては「仕事の質・量」が最も多く53.8%、
次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が38.5%、
「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が30.5%となりました。(図2)
厚生労働省 平成28年労働安全衛生調査より
【Point2】ストレスチェックの活用
労働者個人への負担が多くかかりがちな今だからこそ、
職場環境を整えることが大きな役割を果たすと考えられます。
ストレスチェック制度は実施すれば終わりというわけではなく、
その結果を鑑みて対策を講じることに意味があります。
ストレスチェックの今後の課題として
「集団分析結果の活かし方」
「高ストレス者の面接以外のフォロー」
「医師面接勧奨者が面接を希望しないことへの対策」
が多く挙げられます。
現状、ストレスチェック結果の集団分析は努力義務とされていますが、
組織全体の分析だけでなく部署ごとの分析も行うことで、その部署のストレス状況を知ることができます。
さらに業務の内容や労働時間と併せて分析することで、今後の職場環境の改善に役立てられるでしょう。
弊社でもストレスチェック等メンタルサポートサービスをご紹介しております。
この機会に是非ご活用ください。
≪2018年2月1日発行 マロニエ通信 Vol.180より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie