2017年10月05日 (木)

「AIやRPAの導入」は「働き方改革」につながるのか

弊社もこの4月より「Work style 2.0」と名付けた働き方改革を導入し、自らその効果の検証を進めています。

そんな中、気になるのはAIやRPAの存在です。

 

AIとはアーティフィシャル・インテリジェンス、つまり人工知能のこと。

RPAとはロボティック・プロセス・オートメーション、ロボットによる業務自動化のことです。

 

人工知能の活用やロボットによる業務自動化と聞けば、

今問題となっている人材不足が解消できるかも、

長時間労働が解消できるかも、と考えてしまいそうです。

しかし、具体的な導入を検討するには時期尚早の感があります。

 

もちろん、これによって大きな成果も期待できるでしょう。

しかしそれは、万全の準備があってこそ。業界による向き不向きもあるでしょう。

 

AIやRPA導入には「理解」「準備」「検証」が必須

 

人工知能の活用やロボットによる自動化を導入するには、業務内容の精査が必要です。

会社にはどのような業務が存在しているのか、それは人間がやるべきことなのか、

AIやRPAは何が出来るのか、そして、何のために導入するのか。

それらを明確にしなくては大きな効果が期待できません。

だからと言って手をこまねいていると、時代はどんどん進んでいきます。

 

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人間の仕事をロボットが取って代わる。一昔前なら、これは映画の中の話でした。

しかし、世界が大きく変わるために長い時間は必要ないということは、私たちはこの数十年で経験したはずです。

今や当たり前になったスマートフォンはここ数年で爆発的に広まり、

その前に当たり前だった携帯電話ですら、数十年前には存在しませんでした。

待ちあわせに遅れることを伝えられず、何分も何十分も待つのは街でよく見られた姿。

コードなしに電話が繋がるということでさえ、夢のような話でした。

 

今はスマートフォンやネットワーク環境の進化などによって、会社に出勤しない働き方も確立されています。

AIやRPAの導入に大きな効果の兆しが見えてきた時に、すぐに動けるよう準備し、

時代の流れにうまく乗ることこそ、会社のさらなる繁栄の近道かもしれません。

 

「働き方改革」と「AIやRPAの導入」を結びつけてはいけない

 

ロボットが仕事をしてくれるようになれば、今の仕事が楽になる、という考え方もあるでしょう。

書類のチェックや管理など、単純作業を自動化できるというメリットはあります。

しかし、これによって労働時間が減ったり人材不足が解消されるのは、働き方改革ではありません。

働き方改革の真の意味とは、働き方の”意識改革”です。

働き方を見直すことで、人生が豊かになり、会社が発展することが目的です。

AIやRPAはあくまでも手段、戦術でしかないのです。

 

また、自動化されることで業務のスピードが劇的に増すことも考えられます。

人間がロボットのスピードに必死でついていくようになる。

自動化や人工知能の導入で楽になるかと思いきや、逆に仕事に追い立てられるなど本末転倒です。

 

安易に導入するのではなく、人間だからこそできる業務、人間がやるべき業務を明確にし、

慎重に、かつ積極的に時代の流れに乗るべきではないでしょうか。