2017年07月20日 (木)

障害者法定雇用率の引き上げについて

障害者法定雇用率が来年2018年4月に現在の2.0%から2.3%(当面の間は2.2%)に

引き上げされることが見込まれています。障害者雇用率は5年に一度見直しされることとなっており、

今回はその5年に一度の改定となりますが当面は2.2%その後3年以内に2.3%になるものと思われます。

これにより来年度からは46人に一人障害者を雇い入れることが必要です。

 

障害者雇用に関する対策は事業所により様々ですが、下記一例をご紹介したいと思います。

 

 

 

会社規模:従業員数約90名      業  種:親会社の契約書管理・広告印刷等

主な障害者:精神障害者        従事作業:データ入力等

 

【取組事例】

健康状態の把握 出勤時「気分ノート」に当日の気分などを記入

→状態により作業内容、量を調整

休憩の細分化 午前1回、午後2回(各10分)の休憩時間を設定

→長時間の集中、離席へのためらいから体調不良になることを防ぐ

心の相談室 「こころの相談室」を開設し、外部のカウンセラーによるカウンセリングが受けられる環境を整備
社員研修・教育 「キャリア推進室」を新設し、職場のルールやマナ-、対人スキルなどについて社員同士がグループワークを行う機会を提供
支援員の配置 支援員が定期訪問し、面談やサポート、従業員への研修を行う

→身近に感じられるサポート体制で相談できずに離職するケースが減少

 

※特定の資格や実務経験がある支援員を雇い入れた場合は、「障害者職場定着支援奨励金」

という助成金が支給されるケースもあります。

 

障害者雇用は長期定着が課題といえます。障害者および既存社員ともに研修を行い

相互理解を深めることや、体調不良時に身近に相談できる体制の整備等で職場への

安心感が高まり長期定着につながる傾向にあるようです。

障害者の法定雇用率は今後もあがることが見込まれます。まだ対策をされていない場合は

できることから始めてみても良いでしょう。

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