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政府は、高額な医療費の負担を一定に抑える「高額療養費制度」の
自己負担限度額の引き上げを発表していましたが、
野党などからの見直しを求める声が強く、
今年8月からの引き上げを見送ることになりました。
秋までに再検討する方針で、
高額療養費制度の見直しをめぐって今後の動向に注目が集まっています。
そこで、今回は高額療養費制度について解説します。

高額療養費制度とは
同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
月をまたいだ場合は月ごとにそれぞれ自己負担額を計算します。

また、自己負担額は世帯(健康保険に加入している被保険者と被扶養者)で合算することができます。
ただし、70歳未満の方は、受診者別に次の基準により
それぞれ算出された自己負担額が21,000円以上のものに限られます。
●医療機関ごとに計算します。
同じ医療機関であっても、医科入院・医科外来・歯科入院・歯科外来にわける。
●医療機関から交付された処方箋により調剤薬局で調剤を受けた場合は、
薬局で支払った自己負担額を処方箋を交付した医療機関に含める。
※70歳以上の方は自己負担額をすべて合算できます。
自己負担限度額とは
自己負担限度額は、年齢および所得状況等により設定されています。
一例として、70歳未満の場合の金額等に関する表を記載いたします。
詳細は、全国健康保険協会のホームページをご参照ください。
【協会けんぽ】「高額な医療費を支払ったとき(高額療養費)」

多数該当とは
多数該当とは、直近12か月の間に3回以上高額療養費が支給された場合、
4回目からはさらに自己負担限度額が引き下げられるという制度です。

高額療養費制度は重い病気や怪我をしても安心して治療を受けられるための
社会の大事なセーフティーネットです。
今後の政府の動向に注目です。
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≪2025年4月1日発行 マロニエ通信 Vol.266より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie