2016年08月16日 (火)

長時間労働解消において問われているのは、経営者の勇気

長時間労働は長年の問題となっています。

そのため、各企業がノー残業デーを設定したり、時間外労働の届出制を設けたりなど、

様々な対策をしてきました。

しかしまだ問題は続いています。

それは、ルールを作るだけで、意識改革をしてこなかったからです。

 

残業が多い人の方が成果を上げている、というような幻想が今も見られます。

働けば働くほど売り上げが伸びたり成果が上がったのは昔の話です。

昔は労働人口が多く経済も大きく、

少し効率が悪いとしても、どんどん働けば会社が伸びて行った。

そんな時代もありました。

 

その頃を生きてきた世代には、

労働時間イコール成果だと思っている人も少なくありません。

私もその世代のひとりです。

 

世界からは働き者と見られている日本人ですが、

現に日本の労働生産性は先進国の中でも低いと言われています。

労働生産性の高い国との大きな違いは、

経営者の意識の違いだと思います。

 

例えば会社の会議一つを見てみても、

何かを決めるために集まるのではなく、

状況を共有するためだけに長い時間多くの人数が拘束されていることがあります。

何人もの人が会議という名の報告会のために大量の資料を作ったり、

惰性で定例会を行っていたりします。

 

意識を変えるのは確かに難しいものです。

だからこそ日本は今の状態になっているのです。

すぐに意識が変えられないなら、

まずは仕組み、行動を変えるべきです。

それに意識を合わせていくのです。

 

無駄な会議や残業はないか、見つけたらそれをまず改善する。

経営者が率先してそれに気付く必要があります。

 

労働人口は確実に減っていきます。

2割減ることが見込まれるなら、

今より2割大きく成果を上げるようにしておかなければなりません。

長時間労働は会社の財政を圧迫するだけでなく、社員の健康被害も懸念されます。

 

労働の質を上げること。

そのために、捨てるべきものがきっとあるはずです。

今、まさに経営者の勇気が問われているのではないでしょうか。

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