Theme
Month
こんにちは。代表の黒川です。
採用シーズンが終わり、各社の成果が新聞などで取り上げられる時季です。
“採用時に何を重視したか”を訪ねると、多く聞かれるのは「人柄」と「熱意」です。
それらを志望者から見出したいという考え自体は理解できるものの、
文字にすると何と曖昧な指標でしょう。
人柄と熱意の見極めは、面接官の主観によるところが多くしかも面接官は一人ではありません。
つまり採用で重視した点は不透明なままです。
ここで私が問いたいのは、
採用時のデータを振り返ったことがあるだろうか?
そのデータを次の採用に役立たせたことがあるだろうか?
ということです。
現在、現場で評価が高い従業員が、どのように採用され、採用された時点での評価はどうだったのか。
同じく、すぐに退職してしまった従業員はどうだったのか。
三年後、五年後、従業員がどのように伸びているのかを分析し、採用方法を顧みたことがあるでしょうか。
社員の評価をする場合、直近と今の点しか見ない場合が多いですが採用まで遡ることで、
優秀な人材がどのように伸びていくのか、モデルケースとして線のデータが得られます。
そしてそのデータは既に社内に眠っています。
人材不足や退職者増加に悩んでいる会社にも、大量の人事データがあるはずです。
多額の費用を投入して新たなツールを入れずとも、
社内に眠っているデータを分析することにより新しい選考の糸口が見つかるかもしれません。
採用に関して“着地点”のみを求めてはいないでしょうか。
例えば「優秀なマネージャーを採用したい」「即戦力が欲しい」といった要望です。
優秀な人材は一朝一夕には得られません。
今いる人材を育てるという視点を持ちながら、
育ててきた社員の人事データを採用に活かしていくことが重要ではないでしょうか。
まずは採用後の連続したデータを記録、分析することで
根拠をもった採用施策が次年度に展開できるはずです。
採用の質が上がるばかりか、このデータは育成や評価にも活用できる宝の山なのではないでしょうか。