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転職経験がある人に対して、あなたはどのような印象を持ちますか?
今でこそ転職にマイナスイメージを持つ人は少ないですが、
「忍耐力が足りない」「協調性がない」などという見方をされたのは、ほんの十数年前の話。
昔と言えるほど時は経っていないのです。
前向きなチャレンジとして、積極的に転職活動ができるようになった今。
転職市場には聞こえの良い言葉が並んでいます。
更に上を目指す者、新たな活躍ができるフィールドを探す者、
あるいは自分の力を過信していたり、今の職場に不満があるだけの者もいて、
それぞれに響く言葉が溢れています。
果たして、その聞こえの良い言葉の裏側を、どれほどの人が読み取っているでしょうか。
例えば、働き方改革で休みを増やす!我が社は週休3日にします!と強くアピールする会社。
それはまるで新商品のキャッチコピーのように、美味しいところだけが頭に残ります。
「休みが多い!」ただそれだけが。
しかし、単純に休みを増やしただけで、働く環境が良くなるとは限りません。
一日の労働時間が増えたり、収入が減る可能性も大いにある。
昨今の転職市場は、悪い情報は隠して、良い言葉だけが踊る「言葉遊び」になってはいないでしょうか。
インターネットの普及で誰もが気軽に情報を収集できる世の中。
良い言葉は目を惹きやすいものです。
必要なのは、なぜ週休3日にするのか、その目的が自分のニーズと合っているのかを見極める目です。
そして企業側に必要なのは、採用条件を守り抜く意志と力です。
より良い人材が欲しいのであれば、言ったことは徹底的に守る。
大手がやっているからと、安易にそれを中小企業が真似してもうまくいくはずがありません。
大手には大手のやり方があり、中小には中小のやり方がある。
規模や社風に応じた条件を明確に提示するべきです。
転職活動において採用側と求職側の齟齬があるのは非常に不幸なこと。
企業は聞こえの良い言葉遊びをすることなく、
そして転職希望者は上手い言葉に安易に惑わされることなく、
真実を伝え、受け止める慎重さが求められています。