2017年12月07日 (木)

あなたは何故日本に住んでいるのか?何故日本で働くのか

先日、青山学院大学にてセミナーを行いました。

テーマは「日本で働く魅力、日本で就職する意義」について。

外国人留学生に向けた内容です。

日本を学びの場として選んだ彼らが、果たして働く場としても日本を選択するのか。

既に世界を視野に入れている彼らがなぜ日本を選ぶのか、

そのプロセスをみて日本人も学ぶところがあるのではと考えました。

 

かつての日本の社会は年功序列、終身雇用が当たり前でした。

定年まで同じ会社で働くということは、つまり「その会社で通用する人間になればいい」。

もっと言うと、その会社“だけで”通用する人間になれば、それなりに出世をして、退職金も期待できる。

安定した人生が約束されていたようなものでした。

 

「日本語」はもう日本の専売特許ではない

 

この考え方、実は今の日本にも当てはまるのです。

会社を日本に置き換えて考えてみると、

今までの日本は、「日本語」という強みがあったおかげで、

「日本で通用する人間になればいい」と考える人が大半でした。

グローバル化という言葉が一般的になってからも、

海外で働くことを視野に入れる人は少ないのが現状です。

 

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日本がそんな状態に甘んじている間に、世界はどんどん日本に進出してきています。

日本語さえ話すことができれば、日本で働くことができる。

そして同時に、今の日本は外国人を必要としています。

日本企業の海外進出、増え続ける外国人観光客への対応、そして東京オリンピックへの準備など、

日本人ではなく外国人の活躍の場が用意されている。

 

では、当の外国人はどうでしょう。

日本で働く意義はあるのでしょうか。

日本人に「なぜ日本に住んでいるのか?なぜ日本で働いているのか?」を問うても、

明確な回答はなかなか得られないでしょう。

日本に生まれたから、日本人だから当然という考えがあるのです。

しかし、彼らは違います。

あえて日本に来たのだから、日本で学ぶ理由を持っている。

就職する際も、生まれた国を当たり前のように選ぶのではなく、自ら選択するのです。

そんな時、彼らの目に日本の何が魅力的に映るのでしょうか。

日本人もそれが分かれば選ぶ仕事も変わるのかもしれません。

 

外国人にとって日本で働くことに言葉の壁というハンディキャップがある一方、

日本人にはその壁がない。

つまり、既に一歩先に行っているのであれば、チャンスも大きいと考えられます。

 

営業に強い人は営業に弱い会社を選べ

 

「人と話すのが得意だから営業職の強い会社に就職しよう」

ではなく、

営業の弱い会社を選ぶのです。

コンピューターに強いのなら、まだIT化されていない会社を選ぶのです。

人と同じことをしていても選ばれない。

あなたが活躍できる場を見極めるのです。

 

日本人はもっとフレキシブルに働ける。

年功序列や終身雇用にとらわれることがなくなり、

副業が推奨される世の中になったことで、

自分に合った働き方が選べる日本へと進んでいます。

 

自由には責任がつきまといますが、恐れることなくチャレンジしてはどうでしょう。