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令和7年5月16日に通常国会に提出された年金制度改正法が6月13日に成立しました。
この法改正では社会保険の加入対象の拡大や、
在職老齢年金の見直し等が行われることとなりましたが、
今回は私的年金の見直しについてスポットを当てて見ていきたいと思います。

拠出限度額の引き上げ
勤務先の企業が企業年金を設けているかどうか、企業年金の形態がどうであるか
といった違いに関わらず、継続的に、かつ平等に資産形成ができる環境の整備を進めるため、
個人型確定拠出年金(iDeCo)の拠出限度額が引き上げられました。
さらに、豊かな老後生活に向けて公的年金を補完し、老後に向けた資産形成を支援する
という私的年金の役割を踏まえ、賃金上昇の状況を勘案し、
企業型確定拠出年金(企業型DC)の拠出限度額が引き上げられました。
●国民年金第2号被保険者の企業型DCの拠出限度額を月額6.2万円に引き上げる
(現行:月額5.5万円)
●国民年金第2号被保険者のiDeCoの拠出限度額を月額6.2万円に引き上げる
(現行:月額2.0万円又は2.3万円)
●国民年金第1号被保険者の拠出限度額(iDeCoと国民年金基金で共通)を月額7.5万円に引き上げる
(現行:月額6.8万円)

iDeCoの加入可能年齢の引き上げ
iDeCoの加入可能年齢について、70歳まで引き上げることとなりました。(現行:最長65歳まで)
具体的には、60歳以上70歳未満であって現行のiDeCoに加入できない者のうち、
iDeCoの加入者・運用指図者であった者又は私的年金の資産をiDeCoに移換できる者であって、
老齢基礎年金及びiDeCoの老齢給付金を受給していない者を
新たに制度の対象とすることとなりました。(拠出限度額は月額6.2万円)

企業型DCのマッチング拠出の要件廃止
企業型DCのマッチング拠出について、
現行制度では加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えることができませんが、
今回の法改正により、この要件が廃止されました。
最後に
企業型DCの加入者数は、平成26年3月時点では466万人でしたが、
令和7年3月時点では862万人となっています。
この加入者数増加の背景には、企業型DCの導入企業数の顕著な増加があり、
近年では1年あたり3,000~5,000社の増加となっています。
その理由として、主に以下の3点が挙げられます。
●企業型DCは企業側が資産運用の責任を負うことがなく、退職金制度のリスクが軽減できること
●企業型DCは企業と加入者の双方とも税制上の優遇措置が受けられる制度であること
●福利厚生の充実や人材確保につながること
今回の法改正は法案成立から3年以内の施行となるため、
令和10年までの施行が予定されていますが、
この法改正のタイミングで企業型DCの導入について、
一度検討する機会を設けてみてはいかがでしょうか。
弊社では、企業型DCの導入に関するご案内を行うことが可能であるため、
ご興味がありましたら弊社までお問い合せください。
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≪2025年8月1日発行 マロニエ通信 Vol.270より≫
https://www.arcandpartners.com/info/maronie





