社会保険労務士事務所 東京

円高に備えていますか

直近で経済・金融の専門家とお話しすると、
年末に向けての円高を予想する人が増えています

理由の一つは、この10 月にもありうるハードBREXIT、
すなわち、英国の合意なきEU 離脱であり、
強硬派のボリス・ジョンソン氏が首相に就任しにわかに現実味を帯びてきました。
英国経済への負の影響から、ポンド安/ 円高を予想する声が大きくなっています。
もう一つが、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、
保有する外国債券の為替リスクを回避(ヘッジ)する取引を開始する、というニュースです。
GPIF は約27 兆円の外国債券を保有していますので、
ヘッジのための円買い/ 外貨売りの取引を行えば、マーケットへの影響は甚大で、
円高への強い圧力となることは間違いありません。
最終的には、為替レートはそのときの需給で決定されますので、
円高になる保証がある訳ではありませんが、
マーケットでこうした読みがあることは、知っておいて損はないでしょう。


では、本当に円高になった時には、会社にはどのような影響があるのでしょうか。
営業部門でみれば、円高は輸出品が外貨建てで高騰することを意味し、
輸出売上は打撃を受けます。
財務部門でみれば、円高は外貨建て資産の為替損を発生させます。
では、人事部門ではどうでしょうか。
人事部門関係で、為替が変動して一番影響を受けるのは、海外駐在員です。
円高となると、給与を本社から円建てで送っている場合は、
現地での購買力は増すことになりますので、
駐在員から不満は出ないでしょう(ただし、国内社員との公平性から、
そのままで良いのかという論点はあります)。
一方、駐在員の給与の多くの部分が現地通貨建ての場合は、
円建て換算で減価してしまい、不満の基となります。
また、海外の子会社や関係先から、実務研修等の目的で現地社員を
日本で受け入れているケースでは、給与が円建てであれば良いですが、
現地通貨建ての場合、円高局面では生活が苦しくなることすらありえます
以上は円高を想定した話でしたが、円安の場合には、全て逆の問題が出てきてしまいます。


これらの問題を解決するには、
先物予約等の為替取引により、給与関係の為替レートを予めヘッジしておくか、
定期的な為替レートの見直しに基づき、
調整手当によって補填する必要が出てきます。

円高であれ、円安であれ、人事部門も為替変動には
留意が必要な時代
になってきました。
ご不安な点は専門家へ相談し対策を講ずる必要があるでしょう。


≪2019年9月1日発行 マロニエ通信 Vol.199より≫
http://www.arcandpartners.com/info/maronie 

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