社会保険労務士事務所 東京

障害者雇用の基礎知識

障害者雇用促進法により、事業主には常時雇用する労働者の数に応じて、

一定の人数の障害者雇用が義務付けられています。

昨年は中央省庁が雇用する障害者数を水増ししていたとして大きな問題となりました。

今回は障害者雇用の基礎知識についてまとめさせていただきます。

Contents

[Point1] 事業主に課せられている義務とはどのようなものか?

常時雇用する労働者45.5人以上の民間企業は、障害者雇用率は2.2%と設定されており、

45.5人雇用している会社であれば少なくとも1人、100名の会社であれば2人雇用しなければなりません。

障害者雇用率は、2021年(令和3年)4月までにはさらに0.1%引き上げられる予定です。

※障害者…身体障害者、知的障害者、精神障害者。短時間労働者は1人を0.5人、

重度身体障害者・重度知的障害者は1人を2人としてカウント

[Point2] どのように報告するのか?達成していなかった場合どうなるのか?

毎年6月1日現在の障害者雇用の状況を、行政から送られてくる「障害者雇用状況報告」にて7月15日までに

ハローワークへ報告しなければなりません。

100人を超える会社で法定の雇用数が不足している場合には、不足する人数1人あたり月5万円の納付金を支払う必要があります。

100人以下の会社は、当分の間納付金の納付義務が猶予されています。

(ただし、2020年3月まで100人超200人以下の事業主は4万円に減額)

一方、法定の雇用数を超えている場合には、超過する人数1人あたり2.7万円の調整金の給付を受けることができます。

[Point3] 障害者雇用における留意点

障害者雇用においては、下記のような点に留意する必要があります。

・募集・採用における機会の均等

募集・採用にあたって不当な取り扱いをせずに、均等な機会を与えなければならない。

(例:単に障害者だからという理由で障害者の応募を拒否すること等)

・待遇についての不当な差別の禁止

賃金の決定、教育訓練の実施等の待遇について、障害者であることを理由として

障害者でない者と不当な差別的取扱いをしてはならない。

(例:労働能力等に基づかず、単に障害者だからという理由で、障害者に対してのみ賞与を支給しないこと等)

・合理的配慮の提供

障害者からの申出により、過重な負担とならない範囲で合理的な配慮をしなければならない。

(例:休憩時間の配分の調整、分かりやすい文書・絵図を用いて説明する等)

障害者を雇用することは会社にとって負担が増えると考え、納付金を支払うことで雇用を避けてきた会社も少なくはありません。

しかし、障害者に任せる業務を洗い出すにあたって、既存社員の業務の棚卸しを行い、

役割分担を明確にすることで本来力を入れるべき業務に集中でき生産性を高めることが期待でき、

また、就労移行支援事業所や行政等から採用や職場定着のサポートを得ることで、

負担や不安を多少軽減することも可能です。

現在は労働者数が少なく雇用義務のない会社でも、障害者を積極的に雇用することで受けられる助成金もあります。

障害者の雇用義務をマイナスに捉えるのではなく、見方を変え、

これらに取り組むことで誰もが働きやすい会社の実現を目指していくのはいかがでしょうか。

180604_1177済20190613


≪2019年6月1日発行 マロニエ通信 Vol.196より≫
http://www.arcandpartners.com/info/maronie 

一覧へもどる

社会保険労務士事務所 東京

社会保険労務士事務所 東京

社会保険・労働保険・労務相談・助成金申請・給与計算など幅広く対応します

ページTOPへ