懲戒事由にはどのようなものがありますか?
経歴詐称、職務懈怠、業務命令違背、業務妨害、職場規則違背、従業員たる地位・身分に伴う規則違反などがあります。
解雇予告の原則と留意点についておしえてください
解雇には、原則として30日前の予告または平均賃金の30日分の解雇予告手当の支払いが必要になります。
予告の日数は1日について平均賃金を支払った場合においては、その日数を短縮することができます。
予告した後に、解雇日の変更等は労働者の同意が必要になります。
解雇の意思表示はどのようにすればいいですか?
法律上特に規定はないので、口頭でも文書でも差支えありませんが、解雇の重要性から考えると文書で行うことが望まれます。
有期契約社員を契約期間中に解雇することはできますか?
解雇は可能ですが相当の理由が求められ、解雇予告、もしくは解雇予告手当の支払いが必要になります。
心身の故障の場合、軽易業務に配置転換させても解雇を回避する必要がありますか?
雇用契約上、業務限定がない場合は契約内容相当の解雇回避努力が求められます。
配置転換が可能な場合にはそのような検討をせずに従前の業務のみを前提として解雇することは、解雇権の乱用とされる可能性があります。
週5日勤務の社員と週4日勤務のパートに対する解雇予告手当の取扱に違いはありますか?
解雇予告手当とは、所定労働日数とは関係なく、平均賃金の30日分以上を支払わなくてはなりません。
解雇予告手当を支払う際、月の給与支給日に、解雇予告手当を給与に上乗せして支給しても問題ありませんか?
解雇予告手当の支払い時期は、解雇予告をしないで即時に解雇しようとする場合は、解雇と同時に。解雇予告と解雇予告手当を併用する場合は、遅くとも解雇の日までに支払うことが必要とされています。以上の点を満たしている場合であれば、給与に上乗せして支払うことも可能です。(但し、解雇予告手当だということが分かるように項目分けして支給することが適当かと思われます。)
懲戒解雇した職員に、退職金を支払う必要はありますか?
採用時に退職金の支払いを約束したり、退職金を支払う慣行がある場合は、退職金を支払う義務があります。懲戒解雇をしたときに退職金を減額または支給しないことができるか否かは個別に判断する必要がありますが、少なくとも就業規則等に「懲戒解雇の場合には退職金を減額し、または支給しない」といった規定があらかじめ設けられていることが必要です。
36協定があれば社員に残業をさせることはできますか?
36協定の締結主体が労働者全員ではなく労働者の過半数代表に過ぎないことを考えると、この協定のみで事業場の全労働者に残業義務を負わせることは困難です。
36協定のほかに、労働協約、就業規則、労働契約で労働義務の根拠となる定めが必要です。
どのような場合に36協定の締結、届け出が必要になりますか?
法定労働時間を超えた時間外労働、法定休日に労働させる場合には36協定を締結し、かつ所轄労働基準監督署長へ届け出ることが必要です。
早出・残業と遅刻は時間外労働で相殺することはできますか?
法定労働時間(8時間)を超えて働いたかどうかは実労働時間によって決められます。したがって、同一日の労働であれば、相殺扱いすることは可能です。
自主的に行われる残業は時間外労働になりますか?
一般的に労働時間は使用者の指揮監督下にいる時間であり、現実に精神または肉体を活動されている場合には限らないとされています。
明確に労働者に時間外労働を命じていないものの、労働者が残業しているのを黙認しているといった事業があれば、労働者に対して黙示の指示をしたものとされて、時間外労働に当たる可能性は高いです。
どのような場合に割増賃金の支払いが必要となりますか?
次の場合に割増賃金を支払わなくてはいけません。
①法定労働時間を超えて時間外労働させた場合
③午後10時から午前5時までの深夜の時間帯に労働させた場合
②1週1日あるいは、4週4日の法定休日に休日労働させた場合
割増率は、「時間外労働に対しては2割5分以上」「休日労働に対しては3割5分以上」の率で計算した割増賃金をはらわなければなりません。深夜の労働には、2割5分以上の率での割増賃金の支払いが必要です。時間外労働が深夜に及び、深夜労働と重複する場合は、時間外分と深夜分の合計5割以上の割増が必要になります。同様に、休日労働が深夜に及んだ場合は、合計6割以上の割増が必要になります。
午前中に半日有給休暇を取得し13:00から出社した場合、時間外勤務はどう扱えばよいですか?
実際の労働時間が8時間を越えると時間外労働となります。よって、13:00から8時間を超えて勤務した時点から時間外労働になります。この部分については割増賃金を支払う必要があります。
1ヶ月および1年単位の変形労働時間制における時間外労働についてどのように考えたらよいでしょうか?
変形された所定労働時間を超える労働(ただし、法廷労働時間未満の部分を除きます)及び期間中の労働時間の総枠を超えた時間が時間外労働となります。
36協定に自動更新の定めがある場合、更新手続の届け出は必要ありませんか?
自動更新の定めがある場合は、更新について異議の申し出がなかった事実を証明する書類を届け出なければなりません。
毎日の勤務時間を1分単位で集計するのは大変なので、15分未満で切り捨て15分以上を30分に切り上げて計算したいのですが、そういった労働時間の端数の切り捨ては可能ですか。
1日の労働時間は1分単位で計算しなければなりません。
端数を切り上げることは問題ありませんが、切り捨てることはできません。ただし、1ヵ月の労働時間を通算して30分未満の端数が出た場合には切り捨て、30分以上の端数を1時間に切り上げて計算することは認められています。
休日労働を予定している社員に振替休日を与える場合、半日の労働であれば半日の振替休日を与えれば足りますか?
法定休日か、法定外休日かで扱いが変わります。法定休日を日曜日、法定外休日を土曜日としている場合、日曜日に出勤させる場合は、法定休日は暦日単位で与えるものですので、振替休日についても暦日を単位とする必要があります。
なぜなら労働日に半日だけ休日を与えるといういうことが論理的に矛盾であると考えられるためです。これに対し、土曜日に出勤させる場合は、法定休日ではないので、暦日でなければならないという制限がなく、半日労働に対して、半日を振り替えて休日にすることは可能といえます。
出張時、得意先が遠距離だったため、出社時間が通常より早くなったことを理由に時間外手当の請求がありました。支払わなくてはなりませんか。
出張の際の往復時間が労働時間にあたるかどうかは会社の指揮命令下にあるかどうかで判断されますが、単に移動時間であれば、通勤時間と同様、労働時間として取り扱う必要はありません。よって、時間外勤務という概念はなくなります。
労基法が改正し、法定休日を除く月の時間外勤務時間が60時間を超えた場合の割増率が50%以上に引き上げられましたが、その割増賃金の増加を避けるために出勤者の多い土曜日を法定休日として特定することは可能でしょうか。
土曜日を法定休日として特定することは可能です。
特定した場合、土曜日の勤務時間は35%以上の割増率を設定しなければなりません。よって、月60時間超の時間外勤務が発生しなければ、土曜日を法定休日と特定した方が従業員の受ける割増賃金は高くなる可能性がありますので、不利益変更には該当しません。ただし、就業規則等で土曜日を法定休日とする旨を明記し、労働者に周知させる必要があります。
割増賃金の支払いをしなければいけないのは、どのような場合ですか?
また、それぞれの割増率はどうなっていますか?
以下の3つの方法に従った処理であれば違法とはされません。
①1ヶ月における時間外労働、休日労働および深夜業の各々の時間数の合計に1時間未満の端数がある場合に、30分未満の端数を切り捨て、それ以上を1時間に切り上げる。
②1時間当たりの賃金額および割増賃金額に円未満の端数が生じた場合、50銭未満の端数を切り捨て、それ以上を1円に切り上げること
③1ヶ月における時間外労働、休日労働、深夜業の各々の割増賃金の総額に1円未満の端数が生じた場合、②と同様に処理すること
ただし、1日を単位にした端数処理は違法であるので注意を要します。
所定労働時間は7時間30分ですが、これを超えると時間外割増を支払う必要がありますか?
8時間を超えない法内残業に対しては別段の定めがない限り、原則として通常の労働時間の賃金を支払うことで足りますが、労働協約、就業規則等で、その時間に対して別に定めた賃金がある場合には、その別に定めた賃金額で差し支えありません。
所定休日について、すべて3割5分以上の割増が必要ですか?
8時間を超えない法内残業に対しては別段の定めがない限り、原則として通常の労働時間の賃金を支払うことで足りますが、労働協約、就業規則等で、その時間に対して別に定めた賃金がある場合には、その別に定めた賃金額で差し支えありません。
時間外割増を毎月定額払いとして、「実際の時間外労働が想定より少なくても返還を求めないが、多い場合でも追加払いをしない」ことは可能ですか?
定額払いであっても、その額が労基法所定の計算方法による割増賃金額を上回っていれば問題はありませが、下回る場合にはその差額を支払う必要があります。
所定休日をあらかじめ振り替えた場合、割増賃金の支払いは必要ですか?
あらかじめある週の休日を翌週の労働日と振り替えた場合には、休日は労働日となりその日に労働させたとしても、休日割増の支払いは必要ありません。ただし、休日を振り替えたことにより、その週の法定労働時間を超えた場合は、超えた分の時間については時間外労働となり、時間外割増の支払いが必要になります。
年俸の一部として金額が確定している賞与部分は平均賃金の算定にあたり除外されますか?
通常、3か月を超える期間ごとに支払われる賞与は平均賃金の算定対象外ですが、年俸制の場合、たとえ3か月を超える期間ごとに支払われる賞与であっても、あらかじめ賞与額が確定している場合は除外できません。賞与部分を含めた年俸額の12分の1を1か月の賃金として平均賃金を算定します。
人間ドックの費用補助として支払った額は、社会保険の「報酬」、労働保険の「賃金」の範囲に含まれますか?
人間ドックの費用補助は、労働の対象ではなく、福利厚生の一環と考えられますので、原則として報酬や賃金には含みません。
遅刻・早退があった場合、30分単位で賃金カットする定めは有効ですか。また、遅刻3回で1日分の賃金をカットする定めに問題はありませんか。
遅刻・早退があった場合、遅刻・早退した時間数を差し引きするのであればただの給与計算に過ぎませんが、時間数を超えて30分単位、また、遅刻3回分を1日に切り上げて差し引きする場合は、労働基準法91条による減給の制裁をすることとなります。
その場合、就業規則中に減給の制裁についての条文を盛り込むなどして、周知させるのが適当です。
通勤手当を正社員には支給して、パートには支給しないことはできますか?
法律上の支給義務はありません。
また、パート自身が通勤経路の長い勤務先を選ばない傾向もあるため、パートに通勤手当を全額支給している企業は全体の半分程度です
会社の業績が悪化した場合、管理職のみ賞与を支給しなくても問題はありませんか?
具体的な支給額を労働契約や就業規則で定めていない場合は、不支給とすることも可能です。
具体的に定めている場合は、個別に同意を得たうえで当該条項を変更することが必要です。
会社業績の悪化に伴い社員の賃金カットを行いたいのですが、どのような手順を踏めばよいのでしょうか。
①労働協約の締結、②就業規則の変更、③労働者からの個別同意のいずれかにより賃金カットを行うことが可能です。
労働条件の不利益変更に当たるため、手順と要件には留意が必要です。
賃金支払い期をまたいで、休日を翌月に振り替えた場合、賃金の支払いはどう取り扱うべきですか?
労働基準法における賃金の全額払いの法則から、いったん100%の支払いが必要となり、翌月その分を控除します。振替により勤務した週の労働時間が40時間を超える場合は、割増賃金の支払いも必要となりますのでご注意くだい。
有給休暇の発生要件と付与日数について教えてください。
「6ヵ月間の継続勤務」と「出勤率8割以上」を要件として、勤務年数に応じて以下の通り付与されます。
| 続勤務務期間 |
6箇月 |
1年6箇月 |
2年6箇月 |
3年6箇月 |
4年6箇月 |
5年6箇月 |
6年6箇月以上 |
| 付与日数 |
10 |
11 |
12 |
14 |
16 |
18 |
20 |
次のような場合に、「継続勤務」はどう考えればいいですか?
①定年退職後の再雇用者
②パートから社員に登用された者
③有期雇用契約を更新している者
④出向者、⑤休職者、⑥組合の専従者、⑦派遣社員
「継続勤務」とは、労働契約の存続期間、つまり在籍期間のことをいいます。
労働契約の内容がいかなる変更があっても、実態として引き続き勤務(在籍)していると認められる限りは継続勤務に該当します。
有給休暇の買い上げはどのような場合に認められますか?
法定を上回る有給休暇については、買い上げができます。また、退職や時候により結果として権利が消滅してしまう場合も、買い上げは可能です。
有給休暇の時季変更権はどのような場合に行使できますか?
有給休暇は労働者の請求する時季に与えなければいけないことになっていますが、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができます。
退職予定者の有給休暇はすべて取得させなければなりませんか?
従業員が退職前に、残りの勤務日数分の有給休暇取得を申し出た場合は、時期変更権が行使できないので、請求を認めざるを得ません。
休職中の職員から有給休暇の請求があった場合は、有給休暇を与えなければなりませんか。
休暇とは「労働義務がある日」に与えるものと定義されています。休職期間中は「労働義務がない日」になりそもそも有給休暇を取得する余地はないと考えられ、有給休暇の請求の行使はできません。
パート・アルバイトにも有給休暇を与えなければなりませんか。
週の所定労働時間が30時間以上、または週の所定労働日数が5日以上の従業員については通常どおり(基本)の日数を与えなければなりません。
週の所定労働時間が30時間未満、または週の所定労働日数が4日以下の従業員については所定労働日数に応じて下記の表の日数を与えなければなりません。
| 週所定 |
勤務年数 |
| 稼働日数 |
0.5年 |
1.5年 |
2.5年 |
3.5年 |
4.5年 |
5.5年 |
6.5年 |
| 4日 |
7日 |
8日 |
9日 |
10日 |
12日 |
13日 |
15日 |
| 3日 |
5日 |
6日 |
6日 |
8日 |
9日 |
10日 |
11日 |
| 2日 |
3日 |
4日 |
4日 |
5日 |
6日 |
6日 |
7日 |
| 1日 |
1日 |
2日 |
2日 |
2日 |
3日 |
3日 |
3日 |
毎年決まった日付に有給休暇の計画的付与を行っていますが、業務の都合でその日付を変更することは可能ですか。
労使協定を締結した場合、有給休暇の計画的付与を行うことができますが、その労使協定に業務の都合でやむを得ない場合、変更ができる旨を盛り込んであれば日付の変更は可能です。盛り込んでいない場合は、一度協定を解約し、別途計画的付与協定を締結することが必要です。(計画的付与の有給休暇において、時季変更権は認められません。)
前年度に繰り越した有給休暇があと1月で時効を向かえる職員から、前年度分の有給休暇を時効前の1月の間に全て使用したいという申し出がありました。繁忙期のため時季変更権を行使したいのですが、時季変更権を行使すると時効までに有給休暇を取得しきれません。こういった場合は、時季変更権は行使できないのでしょうか。
ご質問の場合、使用者が前年度に繰り越した有給休暇について、残日数の「承認」をしたものとみなされ、時効は中断すると考えられます。(民法147条)時効が中断した場合、その時点からさらに2年間は権利が存在することとなります。よって前年度に繰り越した有給休暇について1月が過ぎても取得が可能ですので、時季変更権は行使できるものと考えられます。
退職の意思表示は、口頭、メール、代筆によるものは無効ですか?
口頭、書面、メールでも基本的に問題はありませんが、雇用の終了という重大な意思表示なので、トラブル防止には書面が適当です。
行方不明社員は一定期間経過後に退職扱いとしていいですか?
見極め期間として適切な時間が設定されている限り、必ずしも不合理な取扱いではありませんが、後日の取扱の変更を可能にしておくことが重要です。
退職勧奨は解雇とみなされますか?
退職勧奨は、「退職をしたらどうか」と勧める行為であり、労働者がこれに応じるかどうかは自由であり、退職するかの最終決定において、本人の自由意思が確保されている限り、選択権は本人の側にあります。
使用者からの働きかけがあったからといって、それだけで解雇と評価されることはありません。
退職者の転職先からの勤務状況等の照会には、どこまで答えていいですか?
本人を通じた退職時証明で対応することが原則です。
また個人情報保護法等から可能な限り本人を通じた提供を原則とし、そうでない場合は、事前に同意を得ておくなどの対応が必要です。
退職金はいつ支払うべきですか?支払の延長は可能ですか?
退職金規定等に明記された支払い時期に支払い、延期は特段の根拠がない限りできません。
退職手続きにおいて離職票を発行する際、業績悪化に伴い職員に休業をさせていた場合
(休業日については休業手当を支給)、その休業の日は基本手当の計算期間に含めますか?
休業させていた日は計算期間に含めません。6か月間の賃金総額からは休業手当の額、180日(30日×6か月)からは休業手当を支払っていた日数を除いて計算します。
離職票の作成時には、休業手当、休業した日数は通常の賃金として記載し、備考欄に休業させていた日及びその期間の休業手当を記載してください。
派遣労働者の方が契約期間満了のため退職することになりました。契約期間満了の場合、失業保険受給の際、特定理由離職者扱いになると聞きましたが、それは何か企業に影響(助成金の減額等)はありますか。
契約期間満了での退職の場合、解雇等とは違い、企業への影響(助成金の減額等)はありません。被保険者が更新を希望したにもかかわらず更新を打ち切った場合などは特定理由離職者となり、会社都合退職者と同等の失業保険を受給できる場合があります。

男性も育児休業を取得することは可能ですか?
育児休業の取得は男女を問いません。
雇用保険の被保険者である場合は育児休業基本給付金が受けられます。健康保険、厚生年金保険の被保険者である場合は育児休業期間中は両保険料が免除されます。また、男性の場合は、配偶者の出産日(当日)から取得が可能です。
1月に昇給がありましたが、3月に遡及して差額を支払いました。標準報酬月額はいつから変更になりますか?
固定的賃金に変動があった月というのは、実際に昇給などをした額が支払われた月をいいますので、変動があった月、すなわち3月から4ヶ月後の6月から標準報酬月額が改定されます。
年度の途中に住民税を特別徴収したいと社員から申出がありました。どのような手続きが必要ですか?
特別徴収切替申出書に社員の方の納税通知書を添えて市区役所へ提出してください。住民税の納期が近い場合は直近の税額は個人で支払っていただき、残りの税額から特別徴収に切替えられます。
育児休業取得中の社員から介護休業への変更の申し出があった場合認めなければなりませんか?
申し出を拒否することはできませんので認めなければなりません。ただし、介護休業と育児休業を同時に取得することはできませんので、取得中の育児休業は終了します。
就業規則を従業員に有利に変更する場合、従業員の意見聴取は必要ですか?
就業規則の変更に当たる意見聴取は、有利・不利にかかわらず行わなければなりません。よって、その内容がたとえ従業員にとって有利な変更だとしても、意見聴取をする必要があります。
健康診断を行う場合、育児休業中の社員についての取扱について教えてください。
休業中は健康診断を実施しなくてもよいですが、休業終了後、速やかに実施しなくてはなりません。
海外へ転勤させた職員の社会保険の取扱いについて教えてください。
報酬の全額が海外の事業所から支払われているケースでは、日本の事業所との雇用関係が実質的に消滅したものとみなされるので社会保険の喪失手続きを行う必要があります。一部でも日本の事業所から報酬が支払われている場合は被保険者資格を継続させることができます。
労災の給付について、文書料(医師証明書の発行料等)は給付の対象となりますか?
文書料には対象になるものと対象にならないものとがありますが、費用請求に関する文書の作成料については労働基準監督署が病院に対して無料にするよう指導しているため、対象外になります。
尚、対象となる文書料には上限額があり、休業の請求に関する文書料は2,000円まで、障害に関する文書料は4,000円までとなっています。
70歳以上の職員を採用することになった場合の社会保険の取扱について教えてください。
(S12.4.2以降生まれの場合)健康保険については75歳までは通常の資格取得届を提出してください。
75歳時には社会保険事務所から喪失届が送られてきますので喪失の手続きをしてください。
75歳以上の方は取得届の提出の必要はありません。
厚生年金保険については通常の資格取得届に合せて「70歳以上被用者該当届」を提出してください。退職時には喪失届に合せて「70歳以上被用者不該当届」を提出してください。
(S12.4.2以前生まれの場合)健康保険については上記に同じですが、厚生年金保険につきましては取得届及び「70歳以上被用者該当・不該当届」の提出の必要はありません。
出産・育児一時金について直接支払制度が導入されたことにより、窓口の費用負担が軽減されましたが、
以前のように一時金を現金でもらうことは可能ですか。
可能です。窓口で支払いをする際、直接払い制度を利用するか否かの合意文書を病院側と交わしますが、その際制度を利用しない旨を必ず記載し、その合意文書の写しを出産一時金請求の際、請求書に添付してください。
また添付書類としては、合意文書の他に領収書と母子手帳の写し等が必要です。
出産費用が42万円に満たなかった場合、出産・育児一時金の差額申請はどのようにしたらよいですか。
(加入している健康保険は協会けんぽです。)
差額が発生した場合、協会けんぽより「①出産育児一時金等支給決定通知書」及び「②出産育児一時金差額申請書」が届きますので、②の申請書を提出することにより差額の支給が受けられます。
但し、協会けんぽから①、②の書類が届くのは費用の支払いから3か月ほどかかります。①、②の到着を待たずに申請する場合は、「出産育児一時金内払金支払依頼書」に領収書のコピー、医療機関から交付される直接支払制度に係る代理契約に関する文書のコピーを添付することで申請が可能です。
住民税を普通徴収している場合、1/1現在の住所から転居したとすると住民税の本人への通知は1/1現在の住所に届いてしまうのですか。何か手続きが必要ですか。
本人が転居した際に転居先の市区町村役所の市民税課等で転居の旨を伝えることが必要です。
外国籍の方が日本で厚生年金に加入していた場合、帰国する際に脱退一時金を請求しました。
脱退一時金を請求することでその方の被保険者期間は清算されてしまうと聞きましたが、その方には扶養の配偶者がいて国民年金第3号被保険者なのですが、国民年金第3号被保険者期間も清算されてしまうのですか。
国民年金第3号の被保険者期間は清算されません。配偶者の方は国民年金第1号被保険者か、第2号被保険者になり、被保険者期間を継続することが可能です。
現在傷病のため休職中の社員が退職することになりました。傷病手当金を受給中ですが、
傷病手当金は退職(健康保険の資格喪失)日に打ち切りとなるのですか。
退職の時点で傷病手当金の受給を受けている場合(または受給要件に該当している場合)で、退職後も引き続き同じ傷病で療養が必要であり、かつ、退職時に健康保険の被保険者期間が1年以上の方であれば、退職後も引き続き傷病手当金の給付を受けることができます。
請求先は在職中の健康保険協会(または健康保険組合)です。
※退職後加入の健康保険(任意継続・国民健康保険等)は要件に関わりありません。
相手側の100%の過失による交通事故で社員が負傷した場合も、労災の手続きは必要ですか?
相手側(加害者)から100%自賠責保険等の補償を受ける場合、労災手続きは不要になりますが、職員の方が休業された場合、「休業特別支給金」の請求手続きは行ってください。
「休業補償給付」は自賠責保障の調整対象となりますが、「休業特別支給金」は調整対象とならないためです。「休業特別支給金」は「休業補償給付」の請求と同時に行うのが通常ですが、ご質問の場合は、「休業補償給付」の請求を行わなくとも「休業特別支給金」の請求のみを忘れずに行うことが必要です。
パート職員から産前・産後休暇及び育児休業を取得したいと申し出がありました。取得させなければなりませんか。
産前・産後休暇については取得させなければなりませんが、育児休業については、労使協定がある場合、次の者を適用除外とすることができます。
①雇用された期間が1年未満のもの。
②週の所定労働日数が2日以下であるもの。
③1年以内に雇用関係が終了するもの。
社員を定年退職後、嘱託社員として再雇用した場合、年次有給休暇の取扱はどのようになりますか。定年退職前に残っていた有給休暇日数は消滅させてしまってよいでしょうか。
定年退職後、嘱託社員として再雇用した場合、実質的には労働関係が継続していると解されますので、勤続年数は通算されます。
よって、有給休暇の取扱においても定年退職前の勤続年数を通算して有給休暇を与えなくてはなりません。有給残日数がある場合は、前年分は繰越して与えなければなりません。但し、付与時点での契約が週の所定労働時間が30時間未満で、かつ週所定労働日数が4日以下の方については比例付与の対象となります。
社員旅行や、懇親会参加中にけがをした場合、業務災害となりますか。
業務起因性が認められる場合、業務災害となります。業務起因性の有無は、その行事の主催者、目的、事業主の指示の有無、費用の負担等の事情を勘案して判断することになります。
行事の運営を事業主の指示により行う労働者がけがをした場合は、業務遂行性が認められますが、このような行事への参加は労働者が本来担当する業務とは異なるので業務遂行性が認められない場合が多いのが現状です。
育児休業中の社員を臨時で数日業務に就かせることは可能でしょうか。
(アルバイト同様、時給制としたいのですが。)
本来、育児休業中の社員にアルバイトとしての就労を命じることはできません。が、労使間の合意(労働が、労働者の真意)に基づくものであれば、労働者が臨時的に就業をすることも可能です。
また、就労が定期的、かつ頻繁になってくると、育児休業が終了し、短時間労働に切り替わったものとみなされ、雇用保険の育児休業給付、及び社会保険の保険料免除の対象外となる場合がありますので、ご注意ください。
傷病手当金を受給中の社員が妊娠したそうですが、傷病手当金と出産手当金の両方の受給要件に該当した場合、どちらも受け取ることが可能ですか。
出産手当金が優先して支給されます。出産手当金受給終了後、傷病手当金の受給期間が残っていれば、出産手当金を受給後に傷病手当金を受けることが可能です。
傷病手当金の受給可能期間は受給より1年6ヵ月です。
途中、出産手当金を受けても、受給期間に変更はありません。
育児休業中に社員に一部賃金を支給しました。育児休業給付金は減額されてしまうのでしょうか。
支払われた賃金が、休業開始時の賃金月額の50%以下なら、育児休業給付金は減額されません。50%を超えて80%未満の場合は減額され、80%以上支給した場合は支給されません。
算定基礎届について教えてください。会社が休業をしており、社員には平均賃金の60%の休業手当を支払っています。この場合、算定基礎届はどのように提出したらよいのでしょうか。
休業が今後も続く見込みであれば休業中の賃金で標準報酬月額を算定します。しかし、9月1日時点で休業が解消することが決まっている場合は、休業手当を受けた月を除いて標準報酬月額を算定します。9月1日時点で休業が解消することが決定している場合で、4~6月までの賃金が全て休業手当を受けた月である場合は、従前の報酬月額が算定の対象となります。
また、休業の状態が継続して3か月を超える場合は随時改定の対象になりますのでご注意ください。
子の看護休暇についてですが、年度の途中で子が生まれた場合や亡くなった場合の付与日数はどのようにすればよいですか?
子の看護休暇の付与日数は、申し出時点の子の人数で判断します。年度の途中で生まれ、小学就学前までの子が2人になった場合は年10日の取得が可能になります。年度の途中で亡くなって、小学就学前までの子が2人から1人になった場合は年10日から5日に日数が変更することになりますが、すでに5日以上の看護休暇を取得している場合、遡及して不就業としたり翌年度分と差し引きしたりすることは許されません。